8:00
起床。
旅先にしては随分遅い目覚めである。
ぼんやりしつつ身支度をしてチェックインをすませ、栄地下街へ。
名古屋のチェーン喫茶店「コンパル」にて名物エビフライサンドをがっつく。
夏の朝から凄い食欲である。我ながら。
10:30
地下鉄を乗り継ぎ、お目当ての名古屋市立博物館に到着す。
地下鉄の出口を出た瞬間、凶暴な名古屋の熱風をもろに浴びてぶっ倒れそうになる。
博物館が比較的駅に近かったのが唯一の救い。
九死に一生を得た。(大袈裟)
そして今回の旅のメイン(だったんですよ)、「ポンペイ展」へ。
いやー、よかった。
まさか高温浴室のボイラーシステムまで見られるとは思わなかった。
個人の邸宅用の湯船に追い炊き機能までついているとは、これはもう中世も近代も飛び越して現代の技術と云わざるを得まい。
流石はルシウスだ。
(分かる人には分かります)
他にもフレスコ画に彫像、贅を尽くした装飾品に食器類と見るべきものがてんこもりであった。
あーもう、こんな豪勢な展覧会が何故関西に来ないのだ。
監修者は某関西の大学の先生だというのに。
今秋から東京を皮切りに全国を巡回する「ゴッホ展」も来ないというし、色々やばいかもよ関西。
そうそう、ルシウスで思い出したのだけど、ここ名古屋会場では横浜会場に引き続き「テルマエ・ロマエ・デイ」なるイベントを行っていた。
違いは横浜は「ナイト」であった時間帯を「デイ」にシフトさせたところだろうか。
そは何ぞというと、古代ローマと現代日本の摩訶不思議風呂譚を描いた漫画『テルマエ・ロマエ』を持参すると、一般当日料金1300円のところを1200円にて入場でき、更には先に書いた高温浴室のポストカードが貰えるのだという。
他にも以下のものを持参すると同じ割引に特典が受けられる。
・『月刊コミックビーム』(『テルマエ・ロマエ』の掲載誌)
・「ストリジル」(ローマ時代の垢すりヘラ。現代の垢すりは不可とのこと)
更には今回の名古屋会場に限り、
・トガ(ローマ市民の正装)着用
の人も同じ特典が受けられるそうだ。
最後の二つ、持ってくるor着てくる人がおられたら是非拝見したいものだ。
ストリジルは、やっぱり自作しかあるまい。
てか、売ってるところがあったら教えて欲しい。
因みに楽天で検索してみたらヒット数は0件であった。
検索するなという話だが。
トガ(これ、トーガって発音するのは間違いだっていう話をどこかで読んだ)もやっぱり自作だろう。
此方は長い白布を用意すればいいのだから、ストリジルに比べ簡単ではなかろうか。
着付けは、以下のサイトの最後にイラストつきの解説があるのでご参考にされたい。
着物の着付けよりもラクちんかもよ。
http://www.sutv.zaq.ne.jp/randokku/E62.htm
13:00過ぎ
じっくり堪能して博物館を出る。
その後更に凶暴さを増した熱波の中、一路伝馬町駅に向かった。
iphoneの地図を頼りに向かうはひつまぶしの名店「あつた蓬莱軒」。
地図を眺めつつ、ふと「食べログ」を見るとなんとお昼の営業は2時迄と書いてあるではないか。
この時の時刻、13時40分。
ひいいいやばい!と暑い中小走りで急ぐ。
着いたのはLO10分前の13時50分であった。
なんとかすべりこみセーフだったが、これはあくまで受付。
実際お店に通して頂けるのは1時間後だから15時にまた来てね♪と申し渡される。
14:00
そんなこんなでついで、という訳ではないのだがすぐ傍の熱田神宮にお参りすることにした。
熱田神宮はかの三種の神器の一つ、草薙剣(天叢雲剣「あめのむらくものつるぎ」とも)を神体とするお宮さんである。
ほうそうか、では草薙剣とやらはここにあるのか。
と思ったが、話はそう簡単ではないようだ。
草薙剣の現在の所在については以下の諸説があるらしい。
・熱田神宮にある説
・壇ノ浦の戦いのときにどっかいった説
・宮中にある説
…え。
そもそも三種の神器って、天皇さんが即位されるときに継承されるものじゃなかったの?
wikipediaによると、
そもそも実際の儀式に使われるのは三種の神器の「形代」(レプリカではなく神器に準ずるもの)であり、実物については祭主たる天皇自身でさえ実見を許されていないという。
このことからも、実物が現存しているかどうかは確かめようもない。
なんだそうな。
なにやら難しい話ですねえ。
まあ、「ある」と信じる人にとっては存在するということですね、要は。
信じるものは救われる。
(何か違うけど)
とまれ熱田神宮である。
都会のさ中にあるにもかかわらず、生い茂った緑のお陰か鎮座ましますご神体のお陰か、ここは外界より随分と涼しく感じられた。
お参りを済ませた後も予約の時間には程遠い。
仕方がないので亀が泳ぎ鳩が憩う池をぼーっと眺め時間を潰す。
やがて時間となったので、再びあつた蓬莱軒に向かった。
通されたお座敷からはこじんまりとしたお庭が見える。
大通りに面している割にはなかなか風情があった。
(写真がないのはUPするのが面倒だったからです。けけ)
まずはうな肝で麦酒を一杯。
このポーションでなかなかよいお値段とるじゃねえか的ポーションではあったが、確かに癖もなく美味であった。
そして真打、ひつまぶし。
既にご存知のところかとは思うが、一応食べ方をご紹介することにする。
まずは丸いお櫃の中のひつまぶしを四等分する。
それを以下の作法?に従って頂くのだ。
1.そのまま食す
2.薬味(あさつき、もみのり、わさび)をかけて食す
3.温かいお出汁をかけて食す
4.最後は上1~3のうち気に入った食べ方で食す
私は最後はお出汁と薬味のミックスで頂いた。
やー、確かに噂に違わず蓬莱軒のひつまぶしは旨かった。
ひつまぶしを初めて食べたのは栄近辺の普通のお店で(それでも結構並んだのだ)そのときもなかなか美味しく頂いたのだが、やはり名店のものはそれよりも数段美味であった。
これにて名古屋観光は終了。
駅に戻り、ういろうを買って(季節限定トマトういろう。結構いけた)一路近鉄特急にて大阪へと帰ったのであった。
今回はメインの目的が展覧会で、よって季節を選べず思いっきり盛夏の訪問と相成ったが、次回訪れる時にはもう少し季節のよい頃に行きたいものだと思ったことであった。
やー、暑い物見遊山の旅であった。ほんと。
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