さてさて。
そんなこんなで椿山荘の庭園写真を撮り終わった後は、荷物を纏めていよいよチェックアウト。
駅で准教授素敵女子と別れ、一路銀座へと向かう。
お次は合唱素敵女子と合流するのだ。
今度の宿は「メルキュールホテル銀座」
銀座一丁目駅直結のアクセス抜群のホテルだ。
ここで前日から宿泊している合唱女子と落ち合い、スーツケースを置かせて貰った。
ふつーのビジホに毛が生えた程度ですよー期待しないでくださいねーとさんざ仰ってはいたものの(彼女は旅行業界人間故ホテルを見る目は厳しい)、いやいや客室は広いし清潔だし、立地は最高だしでお値段考えたらありもあり、大ありなホテルだった。
(尤も、正規料金はほほーと言う程高かったが…)
ホテルを出て、お昼を食べんと有楽町方面に向かう。
その前にまずは差し入れ(後述する)を買わんとプランタン銀座に寄ることにした。
「アンジェリーナ」というお店のマロンガトーが美味しいと合唱素敵女子が教えてくれたので、ほんじゃそれにしようと即決す。
普段甘いものを食べぬので、この手の情報には実に疎いのである。
で、さてご飯はどうするかねとなったのだが、よく見るとプランタンの中に同じアンジェリーナのサロンドテがあったので、多分ランチもしてるだろうということで乗りこんでみることにした。
行くと案の定ランチセットをやっていて、300円かその程度をプラスするとお店名物モンブランのミニサイズがつくということだったのでじゃあそれにしましょということになった。
私が食べたのは鶏肉のソテープレート。
それにサラダにミニスープ、おかわり自由のパンに食後のコーヒー付きで1260円であった。
有楽町のど真ん中でこの値段のランチはなかなかありかもしれない。
そして、件のモンブランは確かに美味であった。
が、ミニサイズという割にはでかかった。
こりゃレギュラーサイズじゃないの?と女子と言い合っていたのだが、お会計時にショーケースを見ると食べたものより一回り半は大きいモンブランがどでんと鎮座していたのでああ成る程、確かにさっきのはミニサイズだわと得心した次第であった。
しかしあのレギュラーサイズは逆立ちしたって食べきれんわ、私。
お腹もくちくなって差し入れも用意できたところで出発。
向かうは四ツ谷、紀尾井ホール。
何を隠そう(隠してないが)、今回のお江戸行きのメーンエベントがここで開催されるのである。
そのメーンエベントとは何を隠そう(だから隠してないが)、これである。
東京ムジーククライス 第5回定期演奏会
演奏曲目:
ヨハン・セバスティアン・バッハ Johann.Sebastian.Bach
・カンタータ第102番 “Herr, deine Augen sehen nach dem Glauben”BWV102
・カンタータ第72番 “Alles nur nach Gottes Willen” BWV72
・ミサ曲ト短調 Messe in g-moll BWV235
この合唱団には私の大学時代の合唱団の先輩がいらっしゃる。
そしてこの団は、合唱女子の先輩が創設されたのだという。
かねてから合唱女子、そして先輩諸氏よりこの団のレヴェルの高さはえんえんと聞かされていたところであったので、よっしゃ一つ聞きに行こうではないかと今年初めてはるばるお江戸までやってきたのであった。
麹町から紀尾井ホールまでは歩いて10分~15分といったところであった。
途中、上智大学のキャンパスを通り実に懐かしい心持にぞなる。
ここには前職時代、とある大学コンペの為毎年通っていた。
建物から建物へと駆けずり回ったり、買い出しに走ったり、某学部の某教授によーけこき使われたりといった思い出が走馬灯のように蘇った。
某学部建物の前を通った時は某先生元気かなー、久しぶりにお顔を拝見したいなーと思ったが、日曜日も出勤なさりかねない方故本当に出て来られたらおっかないので、心の中で先生がおわすフロア階あたりを拝んで(拝むな)そそくさと足早に立ち去ったのであった。
暫くして紀尾井ホールに到着。
音響設備も内装もまことに素晴らしいホールである。
実は私もこのホールのステージに立ったことがあるのだが、その時のことについては余り思い出したくないのである。
そういえばあの時は、余りの出来にインターミッション(中休み)の時に楽屋壁を蹴飛ばしたようnあーいやいやなんでもないです思い出せないです。
ホールに入るとロビーに大学時代の合唱団の先輩方が数名いらっしゃったので思わずきゃーと駆け寄る。
数年ぶり、いや人によっては十数年ぶりの邂逅である。
その中でも実に1か月ぶりにお会いする(ああお久しぶりである)某沖縄好きのすけさん(仮名)から、川崎エイサーで配っていたという琉神マブヤーの号外を頂き歓喜する。
しかし東京に来てまで沖縄イベントに参加するすけさんは、流石は筋金入りのウチナーマニアである。
私など足下にも及ばない。
とまれマブヤー号外を喜んで読んでいたら
「やーい、こんなとこで場違いなもの読んでるー」
と囃し立てられた。
いや、これ貴殿がくれたのですに。
そんなこんなしているうちに開演の時間と相成った。
今回の東京ムジーククライス(TMK)のテーマは「バッハのパロディ」。
カンタータ102番、72番の後に歌われた小ミサト短調は両者の、そして今回は演奏されなかったが187番のパロディなのである。
最近めっきり歌を覚えるのが遅くなった私は、よくこれだけ似たような(っていうかそのままなんだけど)曲を同じステージで演奏して歌詞がごっちゃにならないものだなあ、と感心頻りであった。
いや、感心したのは勿論それだけではない。
前々から合唱女子からTMKの上手さを聞かされてはいたが、実際に聞くTMKの音楽は期待通り、いや期待以上であった。
なんというか、合わせよう、皆でハーモニーを作り出そうという個々の団員の皆さんの意志がひしひしと伝わるステージであったと思う。
合唱女子も彼女のブログで書いていた通り、若干Sopの音量が小さいかとも感じたが、常日頃私はメロディーラインに乗ることが多く、且つ高音であるSopは概してボリュームを控えめにした方がよいと思っているので(自戒をも込めて)、このSopの音量は個人的にはベストに近いものと感じられた。
あと、合唱女子とも言っていたのだが、コラールが兎に角素晴らしかった。
冒頭のマタイのコラールも、アンコールのヨハネ(だよね?ついこの前歌ってたのに忘れている鳥頭の情けなさ)のコラールも申し分なく美しかった。
息が一瞬止まるコラールってそうはない。
当に「耳福」な調べであった。
…なんだか、書けば書くほど自分のボキャブラリーのなさに音楽センスのなさが露呈してきたような気がする。
ええい、兎に角、よかったんだよってば。
(逆?ギレ)
ああ、ここで歌えたらどんなにしあわせだろう。
悔しいねえ。ほんと、悔しいねえ。
終演後、私と合唱女子は念仏のようにぶつぶつぶつぶつ羨望の言葉を呟いていたことであった。
つ づ く ん だ よ
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