さてさて。
観光やら食やら、色々な角度から阿賀野川ラインを堪能したあとは一路新潟市へと戻った。
新潟駅前にてレンタカーを返却し、今宵の宿のコンフォートホテルにチェックインする。
今回の宿はお師匠様(後述します)にお勧め頂いた場所だ。
場所は便利で新しくて朝食ついてて(なかなか充実してた)、何よりも肝心なことに大変お安かった。
勿論その安さ故狭くはあったが、十分お値段以上ではあったと思う。
荷を解いた後はお待ちかねのディナーだ。
この日伺ったのは「新潟土筆」。
新潟在住時に何度か通った割烹である。
ネット情報によると、このお店も10数年経つうちに色々あったらしかった。
数年前、上にあった中華料理屋さんの失火により元のお店は全焼したという。
(皆様ご無事で本当によかったと思う)
その後場所を替えて再オープン。
現在は、大将とイタリアンを修業していた息子さん、そしてお母さんの3人でお店を経営されている、らしい。
新しいお店は、昔の純和風の佇まいとは全く違い実にモダンな雰囲気であった。
奥にはワインセラーも見える。
当初は、今宵は新潟のとれとれぴっちぴちの魚一点狙いだぜ!と勢い込んでいたが、店の雰囲気や他のお客さんのテーブルを見て(皆イタリアンを食しておられた)、一品ぐらいイタリアンを食べるのもいいかもしんないと思いだしてきた。
故に、日本酒に移行する前のアペリティフ、とりビー(とりあえずビール。説明不要ですね)の間にいっちょ頂いてみた。

トリッパの煮込みである。
ほほう、これはなかなかではないか。
普通トリッパの煮込みにはお豆類がつきものなのであるが、これはまじりっけなしの徹頭徹尾トリッパのみの一皿であった。実に肉肉しくてよい。
味付けも大変私好みで、このままプリモもセコンドも頂きたい!と思ったのだが、ここは新潟、魚と日本酒の天国である。
なので泣く泣く次からは和食系をチョイスしたのであった。

という訳で、何はともあれ刺身盛り。
ほんっとーに、何を食べても旨い。
特に印象に残ったのは新潟名物南蛮海老とつぶ貝の刺身であった。
前者はとろんと甘く、後者はこりこりとした小気味よい歯応えでまことに美味である。

新潟来たらまずはこれでしょ・魚以外シリーズ・その1、茶豆。
最近は扱っているお店も増えたけど、やっぱり地のものは旨い。気がする。
豆の味がぎゅぎゅっと濃縮されている感がある。

新潟来たらまずはこれでしょ・魚以外シリーズ・その2はこの「栃尾の油揚げ」である。
油揚げっつってもそんじょそこらの油揚げとは違いますのよ、奥様。
ふわふわでいて厚みがたっぷりあり食べでがある。
そして何より、原料の豆腐が旨い。
これは勿論、ただ炙っただけでも十分に美味なのだが、ここのお店では所謂「葱味噌仕立て」にしてあった。
葱は得手ではない私だがこれは別物。
日本酒を間の手に箸がとまらぬ。

その間の手の日本酒はこれ。
新潟純米吟醸酒飲み比べセットである。
銘柄もちゃんと書いて下さっているのが嬉しい。
それで、どれが美味しかったかというと…
…どれもみなおいしかったです。はい。
(ブロガー失格)

海老しんじょの揚げ物。
あんがとろっとかかった椀物ではなく、揚げてあるのが面白い。
中身の海老がぷりっぷりでこれまた逸品。

海そうめん。
聞けば、海藻の一種であるらしい。
想像したよりもしっかりした歯応えに味がした。
普通のそうめんより断然好みだ。
以上、新潟土筆でのお食事であった。
あ、勿論日本酒も、上の飲み比べセット以外にも浴びるほど(修辞的表現)頂きましたよ。
ここのオリジナルの「越の万代橋」がその、ちょいと、乙なのである。
(池波正太郎風に)
他の地酒もどれもこれも旨うござんした。
で。
感想なのだが…
どれもこれも美味しく頂いたのだが、正直どっちつかずのお店になってしまっているなあと思った。
息子さんのイタリアンは至極まっとうなイタリアンで、日本酒に合うとかそういう方向を目指しているわけではなさそうであった。
(日本酒を造る米(山田錦系?)で作ったリゾット、とかいう面白そうなメニューもあったが)
つまりどういうことかというと、このお店に来た人は恐らく、和食かイタリアン、どちらかしか食さないことになりそうなのである。
それはそれで勿論結構なのだが、失礼ながらならば一緒におやりにならなくてもいいのに、と思ってしまった次第であった。
あと、和食(大将さんご担当)を頼んだ時のサーブの遅さも気になった。
確かにお年だしゆっくりにはなるのだろうが、実質客が私達一組(上記の通り他のお客は皆イタリアンを食しておられた)なのを考えると少し常軌を逸した遅さであった。
例えば海そうめんであれば、洗ってお出汁入れればすぐ供することができると思うのだが…
などと色々書いてしまったが、何度もいうようにお味は非常に好みであったので、次回新潟を訪れる際にも寄ってしまうことになるだろうと思う。
とまれ、そんなこんなで一日目は終了した。
ウコンの力(勿論superさ)と酒豪伝説をダブル飲みし、翌朝の早起きに備えて早めに就寝した。
(とかいいつつナイトキャップに更にビールを飲み、結局その缶を握りしめたまま寝落ちしていたのであったが)
明日はいよいよ佐渡に渡る。
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