石垣だよおっかさん。【其の11・竹富島点描。】

さてさて。

腹もくちくなった我々、改めて竹富の町並み、いや村並みを見て回ることにした。
まずはお花から。

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今が時期なのか、ブーゲンビリアをよく見かけた。

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名称不明の可憐なお花。


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赤いユリ。
ちょっと調べてみたけれど名前は分らなかった。
黒っぽい珊瑚の石垣によく映える。

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さっきのユリと似ているけれど、此方には白い筋がない。

Dsc_0440s鉄砲ユリ。
個人的にはユリはやっぱ白いほうが好き。

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どっかの名家。
(酷いな)
オープンに見えるけど、一応正面の壁は目隠しなんだよ。

それではここからシーサー特集。

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最後のシーサー、母に

「お前にそっくりね♪」

と言われた。
いえいえお母様、私は寝っころがって酒を嗜むような無作法な真似は致しません。
ってそういうことじゃないですね、分ります。

というわけで、今回は写真ばかりの更新にて失礼。
よく見たら町並みとかいいつつ花とシーサーばかりだけど、細かいことは気にしないのさ。

つ づ く の さ

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石垣だよおっかさん。【其の10・竹富島のhigh noon】

【お詫び】

前回の記事にて、「カイジ浜に西桟橋に。」というタイトルをつけていたにもかかわらず、西桟橋の話が毛筋も出てきませんでしたことをお詫び申し上げます。

しかも、最後に

「…とあるお気に入りの場所に行くことにした。
それはどこかといいますと…
つ づ く」

とか思わせぶりなことを書いている始末。
どこも何も、そりゃあタイトル通り西桟橋だろうよ、という話であります。

という訳で今回の記事は西桟橋話からのスタートとなります。
何事もなかったかのようにお読み頂けますとこれ幸い。

【お詫び終了】

さてさて。
そんな訳で、乗り合いバスにて集落の外れまで連れて行って貰った我々である。
そろそろ昼ごはんを食べてもいいかなあとも思ったが、折角晴れているので島のもう一つのお気に入りスポット、西桟橋へと向かうことにした。

「えー?また海行くの?
私お腹空いたんだけど…」

と母は至極ご不満そうであったが、この眺めを見るなり忽ちご機嫌と相なった。

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「きゃー!ほんまに綺麗ねえ…
こんなに透き通ってるなんて、これが海の水だなんて信じられないわ」

そうなんですよお母様。
南の海というものは、これほどにまでに透明度が高いものなのです。
どうだすごいだろう。
#私が威張る筋のものではないのは百も承知ですが、なんかしらん威張りたいのであります。
だってほら、上からこんなものが見えちゃったりなんかするんですよ。

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波紋でちょっと見えにくいけど、綺麗なコバルトブルーのお魚である。

この時間はどえらい干潮で、桟橋は殆ど干上がっていた。

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(参考 干上がっていない時の西桟橋)

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そんなこんなで竹富の海の眺めを満喫した我々は、今度こそお昼ご飯をしたために行くことにした。
訪れたのは「竹の子」なる沖縄そば屋さん。
前回9月にも訪れた有名店である。
ここでソーキそばを1杯ずつとじゅーしー1杯を注文。

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じゅーしー撮るの忘れたさー

そばには、お店オリジナルのピィヤーシー(島胡椒)とコーレーグースをかけて頂く。
ツアーであてがわれる不味い沖縄そばしか知らなかった母、最初は厭がっていたがひとたび食べ始めるとんまいんまいと夢中で啜っておられた。
そうなんですよお母様。
本当の沖縄そばというものは、これほどにまでに旨いものなのです。
どうだすごいだろう。
#もういいって。

じゅーしーもなかなか味くーたー(コクがある)で美味しかった。
今まで食べた中のじゅーしーではベスト7くらいに入れてもいいかもしれない。
#さりげに辛口評価かね。
私のここ数年のじゅーしー歴中一番味くーたーだったのは、本島の本部半島は「そば街道」にある「きしもと食堂」のじゅーしーだ。
かなりこってりしているので苦手な人はダメかもしれないが、こってり大好きの私にとっては誰が何と言おうとあそこのものが断トツのベストオブじゅーしーなのである。

因みに、沖縄そばの方は未だこれぞベスト!なものを食したことがない。
今まで、噂の「首里そば」他名店のものを色々食べ比べてみたが、「うんうん、美味しい美味しい」とはなっても
「…!これは…!」
と瞠目さしめるそばにはまだ巡り合ってはいない。
なので、いつの日かマイベストオブ沖縄そばに邂逅すべく、沖縄滞在中のお昼は絶対そばと決めている。
なにがなんでも、なにがあってもそば。
偶にカレーが食べたくなってもそば。
チャンプルー定食に心惹かれてもそば。
かようにストイックなまでに求道している次第である。
目出度く私のベストオブそばに巡り合った暁には、必ずやこの場でご報告しよう。
#要らんってか。

閑話休題。
食べ終わった後は、例のこれっぽっちもなごまない「なごみの塔」へと向かった。
(前回のなごみの塔の模様は此方をご覧あれ)
母に登らせてみようとしたが、一段目でもう無理!絶対無理!と喚き立てたので、仕方がなく私だけが登ることとした。

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塔自体は全くもってなごまないが、ここからの景色にはいつもながらなごまされる。

つ づ く の よ

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石垣だよおっかさん。【其の9・カイジ浜に西桟橋に。】

さてさて。

カイジ浜への道中の浜では、色々な動植物を見かけた。

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アダンの実。
アダンとはタコノキ科の常緑高木で、沖縄の浜辺ではよく見かける植物だ。
その葉は棘に覆われていて素足などで触れるとかなり痛い。
実はかつては食用にされたようだが、今では専らヤシガニの好物として知られている。

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小さい白い花。
名は知らぬ。

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なにやら集まって密談しておられる。

というのは嘘で、このコロニー(?)は母が面白がってひょいひょいと抓んで一箇所に集めたものである。
可愛いから持って帰っちゃだめ?と聞かれたので、ミイラになっちゃうからやめて上げてくださいとお願いした。

そんなこんな生き物を眺めつつカイジ浜に着くと、先程の曇天が嘘のように晴れあがっていた。
まっこと島の天気は分らない。

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これぞ南のビーチ!なる眺めを見られて母満足。
そして見せることができた私も満足。

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このグラデーションをお見せしたかったのさ。

ここは別名「星砂の浜」という。
手の平を浜の砂にひっつけ、その後よく眺めると少量ではあるが所謂星砂を見ることができる。
なので、この浜では少なからぬ老若男女が皆真剣にかがんでは星砂収集に勤しんでいる。
しかし、このような方法で採集できる星砂はごく少量なので、手っ取り早く纏まった量を欲しい方は浜入口の売店でお買い求めになられるが宜しかろう。

さて、この浜は星砂の浜の他に「猫の浜」とも呼ばれている。
その名の通り、ここでは猫が沢山群れているのだという。
とはいえ、私が前回訪れた際には全くにゃんこを見ることができなかった。
今回も浜には一匹も見当たらず、猫の浜なんて嘘じゃーんと少しがっかりしていたのだが、ふと上記売店の屋根を見上げたところ…


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いたいた。
こんなところで眠りを貪っていたのであるか。

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売店の傍らの木の下にも鎮座ましましていた。

ここから、再び乗り合いバスにて集落まで送ってもらった。
さて、それではお昼でも食べよう。
と思ったが、件のホテルの朝食バイキングのお陰でまださほどお腹も空いておらず、また折角天気も良いのでとあるお気に入りの場所に行くことにした。
それはどこかといいますと…

つ づ く の ね

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石垣だよおっかさん。【其の8・メッドとお別れして竹富へ。】

さてさて。

旅行三日目、つまり最終日は早めに起床した。
今日は竹富に渡る予定なのである。

最後のバイキングの朝食も慌ただしく済ませチェックアウト。
急いで車を飛ばして離島ターミナルへ向かう。
8時半少し前にホテルを出て、なんとか9時の船に間に合った。

「…ねえねえ、船酔いとかしない?」

「大丈夫、10分で着きますから」

とかひそひそ話しているうちにあっというまに到着。
やっぱり竹富は近い。

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着いて早速、水牛車観光会社のバスに乗り込み島の中心部へと向かう。
半年前の一人旅の際には見向きもしなかった水牛車だが、今回は自転車に乗れぬ母のため乗ることにしたのであった。

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この水牛ちゃん、定員20名の牛車(約2トン)をたったの一頭で牽くのである。
その歩みはまさに牛歩、のったりのったりとしたものだ。
でも、そののんびりとしたペースはこの小さな島にしっくりとマッチする。

更には、彼(彼女だったか)は時々立ち止まったかと思うと、御者さんが慌てて差し出したバケツの中にお小水をじゃあと勢いよく放出されるのである。
トイレタイム中は当然車はストップし、客は皆その間辛抱強く待つこととなる。
しかし彼(彼女)、短い15分ほどのルートの間でも2,3回はご放出遊ばしていたには驚いた。
人間ならハルンケア要るかもよ。

そんな牛車から撮った写真。

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牛車だとちょっと目線が高くなるので、徒歩の際とはまた違ったアングルで写真を撮れるのが面白い。

御者のお兄さんは後半、三線を奏で「安里屋ユンタ」を歌ってくれた。
またはーりぬちんだらかぬしゃまよ♪
因みにこの歌詞、マタハリ(太陽)チンタ(愛する)マヌシャ(人間)という意味のマレー語とそっくりであるらしい。
ということを某マングローブ大家の先生に教えてもらったなあ、と思い出す。


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車を牽き終わった水牛氏、ブラッシングをして貰うの図。
気持ち良さそうやね。

この後はコンドイビーチへ。
自転車だとさほどかからぬ距離だが、上記の通り母は自転車には乗れないので乗り合いバスに電話し迎えに来てもらうことにした。
さあ、これこそが私を魅了して止まぬ南の海のビーチなのですよ母。
眩しい鮮やかなブルーのグラデーション、とくと目に焼き付け遊ばせ。


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…あ、あれ?

そう、あろうことかこの時間帯、ご覧の通り雲がむくむくと湧いてきて思いっきり曇ってしまったのであった。
お陰で美しいコンドイビーチもこの有様。
母の反応も

「ふーん。
ま、綺麗だけどねえ…」

と微妙な感じであった。
違うの!
普段のコンドイはもっとできる子なの!
これは全然実力出し切ってないの!!

(参考 晴れの日のコンドイビーチ)

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しかし、幾ら苛立っても空は晴れてくれる訳でもない。
これ以上海を撮る気にはなれなかったので、取り敢えずそこらへんを歩いていたコンドイにゃんこ(ハチワレ)を撮ってみた。

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残念だったわねー


しくしくと思いつつふと見ると、おおなんとカイジ浜(別名、星砂の浜)方面は晴れているではないか。
よし、仕切り直してあちらに行こう。
という訳で私は母を引き連れ、引き潮のビーチに沿ってカイジ浜に向いさくさくてくてくと歩いていったのであった。

つ づ く よ

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石垣だよおっかさん。【其の7・石垣のステキな夜。】

さてさて。

そんなこんなでホテルに帰りつくと、既に時は夕暮れであった。

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プールサイドもムード満点。

さあ本日の運転も全て終了したし、飲むわよー。
張り切って夕食前にお風呂を済ませ準備万端。
洗い髪ばっさばさ、すっぴん全開でレストランに乗り込んだ。
母にはなにやらぐちぐちお小言を頂いたが、そんなもの気にしてられません。
さあ、酒じゃ酒じゃ。

全食バイキングのメッドだが(もうええって?)、やはりディナーはちょっと気合が入っており、シュリンプカクテルだのムール貝のソテーだのといったオサレな皿が並んでいる。
また、子供連れと大人だけのグループとをフロア分けしてくれていたのも嬉しかった。
(中盤からはぐだぐだになっていたけど)

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取ってきたものを戯れに撮ってみる。
うっかりすると高級レストランに見えなくもないじゃあーりませんか。

因みにグラスの中の液体はワインサービスで頂いたもの。
ロゼを選んだのだが、いやはや、サービスで頂いておいて誠に申し訳ないのだが、私史上最強に不味いワインでどうにもこうにも閉口してしまった。
いっそどうやったらこんなに不味いワインができるんだろう、と逆に興味が湧いてくる位のシロモノであった。

食べて飲んで、飲んで、飲んで(オリオン飲み放題は最高でんな)すっかり良い気分になったころ、母が「ソフトクリームがあったから取ってこようっと」と席を立った。
暫くして戻ってきた母の手には、器に綺麗にくるくる巻きにて盛られたソフトクリームがあった。

「へえ、母。上手に盛れたじゃない」

「うん、実はね…」

なんでも、母はソフトクリームの機械の前でこれはどうやればいいんだろう?と途方に暮れていたらしい。
さすれば背中をとんとん、と叩く人がいる。
振り返ってみればそこには可愛い盛りの女の子がいて、黙って母に器を差し出しているではないか。
そして、

「やり方わかりますか?なんならやりますよ」

とその女の子のお父さんらしい男性がにこにこと近寄ってきてさささっとソフトを盛ってくださった、らしい。
いたく感激した母はありがとうありがとう、と親子に篤く礼をいい、お父さんに女の子はどういたしましてとにこっと笑ってその場を去っていった、らしい。

「へー、よかったじゃん」

「そうなのよ」

「いい話じゃないの」

「そうなのよそうなのよ。
あの時、私はありがとう、ありがとうって連呼したのね」

「そりゃまあそうでしょうね」

「で、多分あの女の子は人にいいことしたら気分がいいんだなあ、ってことを学んだと思うのね」

「そうだろうね」

「で、あのお父さんも、娘に人には親切にしなさいってことを教えられて満足だったと思うのね」

「そうかもしれんね」


「本当にいい事したわねー。















私」



「えー、そうなっちゃうんだ??」















「ついでだったら、

『私はガン患者でしたが、ここでこの世の天使に逢えました。
もう思い残すことはありません』

とか言っとけばよかったかしら」

「やめてください。いい話がどんどんブラックになります」

母は南の島に来てもやはり母であった。めでたし。

その後我々二人はバーに移動し、オサレに南国ムード満点のカクテルなどを嗜んだ。
私はファジーネーブル(まあ可愛い)、母はブルーハワイ。
母のブルーハワイがやけに緑で蔵王のお釜を思い出させる色だったり、両方ともアルコールが殆ど感じられずジュースのようであったりしたが、まあそれっぽいムードは醸し出していたのでよしとしよう。

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ライトアップされたプールを目の前にしてカクテル啜りつつ母と語らうという非日常。
やっぱりこんな時間はここまで遠くまで来ないと味わえないのかもしれない。

因みに話の内容はと言えば、尊厳死協会だとか(父母は会員である)、私の骨はここのような綺麗な海に撒いてくれろとかいった寧ろどす暗い内容のものであったが、まあこんな話でも忌憚なく語り合えるのが年のいった母娘の良いところであろう。

そんなこんなで二日目は終了した。
次に つ づ く か も よ

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石垣だよおっかさん。【其の6・大本命川平湾、そして石垣市街。】

さてさてさて。

そんな訳で、晴れたぞ天気じゃそりゃ急げ!と駆けつけた川平湾であったが…

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晴れたー!!


やー、三度目の正直でやっと晴れてくれました。
私感動。
摩周湖かっちゅう話ですが。

今までの二回の訪問も、曇っていたとはいえそれなりに翡翠色の綺麗な海を見ることができたのだが、やはり陽射しがある時の海の色は最高に美しい。

さしものすれっからしの母もこの眺めにはいたく感動していた。
うーん鼻高々。
最高のタイミングでここにお連れ申した私、偉い!
ね、偉いでしょ、母上?

「いやー、本当に私って行いがいいのね。
あんなに雨降ってたのにこんなに晴れるなんて…」

…あ、はい、そうですね。
そうともいいますね、うん。

「あんたが来た時は二度も曇ってたんだって?
本当に行いが悪いのねー」

……
はい。
本当に申し訳ございません。

気を取り直して波打ち際まで行ってみた。

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あー、もう、本当に綺麗だったら。

母はグラスボートに乗りたかったらしいが、ここまで来ると

「やっぱもういいわ。この眺めで十分」

と堪能されたようであった。
お連れ申した甲斐がありましたぞ。

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川平犬?発見。
楽しそうににこにこと2頭で戯れていた。

大満足で川平を離れたあとは石垣市街へと向かった。
港に近づくと、何やら視界の先にどどーんと聳え立つ建造物?のようなものが見える。
はて、この市街にあのような立派な建物はあったっけ。
近寄ってよく見てみたところ…

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きゃー。
かの豪華客船、飛鳥じゃありませんか。

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あんまりでかすぎて18mmの広角レンズでも全身を収めきれなかった。

そういえば昨日の夜に石垣に着陸する際、上空からとんでもない大きさの客船が停泊しているのを見かけたことを思い出した。
ほほー、これが優雅なリタイア熟年夫婦がこぞって乗り込むという飛鳥か。
噂には聞けども、実物を目の当たりにするのは初めてである。

「いいわねえ、一度こんな船でクルーズしてみたいわねえ」

母がうっとりと呟く。

「え、そう?」

「だって優雅じゃないの」

「そうねえ…」

確かにこんな豪華客船で行く旅は優雅であろう。
しかし、私はどうもこういう類の「旅」は苦手だ。
普段の生活ではままならぬ人生を送っているのだから(また暗い話ですね)、せめて旅の時ぐらい自由気ままに気の向くままにあっちやこっちや飛び回ってみたいのだ。
また、船旅は必然的にスローモーにならざるを得ないので、万事いらちの私にはきっと向かない。
って、よく考えたら私以上にいらちの母なんてもっと向かないのではあるまいか。

閑話休題。
その後、我々は車を停め市街を見学したが、さほど見るものとてなく(すみません)、土産を少しばかり購入した後直ぐに引き返したのであった。

そうそう。
事前に知ってへえ、と思ってたのだが、

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市内随一のショッピングモールのあやぱにモールが「ユーグレナモール」とその名を変えていた。
そのいきさつは以下の通り。

石垣市大川の石垣市中央商店街振興組合の「あやぱにモール」が14日、命名権(ネーミングライツ)を株式会社ユーグレナ(東京、出雲充社長)に譲渡し、「ユーグレナモール」に名称を変更した。
 負債に苦しむ同組合が自主財源確保のために実施したもので、契約は2012年3月末までの2年間。譲渡額は明らかにされていない。命名権譲渡は県内で初めてで、商店街では国内初。


やっぱり色々と苦しいんですね。

でもこの名前、申し訳ないが正直かなり違和感がある。
因みにこの株式会社ユーグレナはユーグレナ、つまりミドリムシ(!)の研究や製造、そして販売をしている会社なんだそうな。
この会社、石垣島の新しい産業の一つとしてユーグレナ生産を推進したい、という思惑で命名権を買い取ったそうなのだが…
ま、お金に困ってる商店街と(実効的であるかはともかくとして)企業の思惑が一致したのはつまりはwin-winということでめでたし、なのでしょうね。

つ づ く よ ん

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石垣だよおっかさん。【其の5・美味しいジュース、そして驟雨。】

さてさて。

マングローブ林にて未知との遭遇を果たした後(うちの母やっちゅうねーん←些か物悲しいノリつっこみ)、車に乗り込むと驟雨がざあっと襲って来た。
ワイパー全開にして向かうは「パーラー ぱぱ屋」。
サトウキビジュースをベースにしたフルーツジュースが美味しいお店だ。
一回目の旅行の際、通りすがりのおにいさんにこのお店の存在を教えて貰って以来毎回訪れている。

今回もマンゴジュースを飲むぞ!と勢い込んでいたところ、時期が悪いのか選び代はドラゴンフルーツとパイナップルしかなかった。
なのでその二つを注文し、母とシェアすることにする。

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これで500円は高いと思うけど、ま、美味しいからよしとしよう。

味はパイナップルがまったり甘く、ドラゴンフルーツはしゃきっとさっぱりといったところだ。
母とドラゴンフルーツの方が口に合うねーということで一致する。流石親子。
しかしそれが故に、この後ドラゴンフルーツジュースを巡り血を血で洗う争奪戦となったのであった。
ああ麗しき親子愛。

因みにこのパーラーは、天然記念物のヤエヤマヤシ群落の入り口付近にある。
なので、一応(といっては失礼だが)此方も母上に見て頂くことにする。

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ヤエヤマヤシとはなにかって?
ヤエヤマヤシとは、石垣島と西表島だけに自生する一属一種のヤシなのである。
どうだすごいだろう。
(解説終了)

素人目に見てこのヤシの特徴は、根元部分に可愛い腰みのを穿いていることである。
(酷い素人目)
腰みのだけあって、本体がどっかにいっちゃってるヤシも散見した。
どこいったんだろーねー?

さて。
ヤシを見学して車に戻ると、雨が一層強く降りだした。
故に、ひゃーこれはかなわんとホテルに戻ることとした。
しかしこれもみな計画通りなのだ。
というのも、我がクラブメッドは前述の通り、オールインクルーシブ、つまり滞在中の食事は全て料金に含まれているのである。
つまりここに宿泊している限り、昼食に戻らねば損!なのだ。
だから、時恰もお昼頃、雨に降られてどこにも行きようがなくてホテルに戻るのも全て計画通りなのである。
なのだったら。

という訳で計画通りにホテルに戻った我々、昼ごはんを頂くことにした。
ここの食事場では昼間っからオリオンが飲み放題なのだが、この先天気が回復したら川平湾に車で行けなくなるので強靭な精神力で我慢することにした。
そして、同じく飲みたそうにしている母の首根っこを捕まえ、どうぞどうぞとウーロン茶を飲ませたのであった。

「えー、なんで。
私は飲んでもいいじゃない」

「いいですか母。
古よりの決まりで、私の運転する車の助手席には飲酒者は乗せないのです」

「なんでよう」

「なんでもです。
飲んだら川平湾に捨てていきますよ」

「ちえっ。けち。びんぼー※」

※けち。びんぼー。

ぴこら家では「けち」という枕詞の後には必ず「びんぼー」なる語を続けるのが習わしとなっている。
これは、父母が初めて中国に行った際、連行されたお土産物屋で頑なに何も買わなかった折にチャイニーズの売り子さんに憎々しげに投げつけられた言葉である。
なんか悔しいけど当たってるよねー、といたく感心した父母は帰国した後も事あるごとにこの科白を多用し、結果当家の常套句となった次第である。

閑話休題。(か?)

さほど特筆すべき点もないバイキングの昼ごはんを食べているうちに、天気はどんどん回復していった。

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やったー!
計画通り!
(嘘ですが)

という訳で我々珍道中親子、いそいそと石垣の観光のメッカ、川平湾に向かったのであった。

つ づ く よ ん

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石垣だよおっかさん。【其の4・展望台にマングローブ、そして誰?】

さてさて。

次に向かったのは玉取展望台である。
ここは川平湾と並んで風光明美、且つメジャーなスポットだ。
訪れるのは2回目だが、今回の方がよく晴れていた。

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北側の景色を望む。

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赤瓦の東屋は青空によく映える。

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南側の風景。
このグラデーションでご飯3杯はいける。

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頭の真上をパラグライダーが飛んでいった。
あそこから見る景色はいかばかりか。
ばいばーいしてくれたので、ばいばーいし返した。

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ここは年がら年中お花が綺麗に咲き乱れている。
ハイビスカスにとまる黒い蝶の正体は…

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ヤエヤマカラスアゲハ(Papilio bianor junia)であった。

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もっとブルーがかかりメタリックな子もいた。

夢中でこの蝶たちを撮っていると、後ろからやってきたカップルの片割れのお兄ちゃんが

「こいつら、カメラ慣れしてるなー」

と仰った。
うん、200mmのレンズでこれだけ撮れるくらい至近距離に近づけさせてくれたんだもんね。
確かにうんとこさサービスしてくれたに違いない。

その後、彼らは

「あー、やっぱ一眼レフ持ってくればよかったねー」

といいつつ去っていったのだが、私は旅行先、しかも石垣くんだりまで来て一眼レフ持ってこないんじゃいつ活躍させるのよ?という純粋な疑問を抱いたのであった。

とまあそうこうしているうちに。
ふと見ると、先ほど平久保崎で行き合った一人旅のお兄さんがいて、やはり熱心に風景の写真など撮っておられるではないか。

「ねえねえぴこら。あの人、またいるよ」

「まあ、そりゃ石垣の観光スポットなんて限られてるからねえ」

「…やっぱ、さみしいわねえ…」

「もうええっちゅうねん」

そんなこんなで展望台観光は終了。
来た道をゆるゆるとホテルまで戻ることにした。

道中、あれほどよかった天気は一変、あれよあれよと雲が湧いて出た。
元山女の母は、島の天気って山の天気と同じくらい変わり易いのねえと感心していた。

そんな中、次に立ち寄ったのはここである。

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この川は吹通川という。
石垣のマングローブ自生地として有名だ。

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河口付近に生えているこのマングローブはヤエヤマヒルギという。
特徴は弓なりに湾曲した支柱根だ。

えー、不肖私、一昨年西表に行ってマングローブの大家から直々に薫陶を受けたことがあったりする。
(鼻高々)
その後個人的に興味があって色々調べたので、マングローブに関してはそこらへんの人よりはちょっとだけ詳しかったりするのだ。
…って、聞いてます?母上?

「わー、なんかぴょんぴょん飛び跳ねてる!」

あ、ああそうですね。
それはミナミトビハゼといいます。
此方の言葉ではとんとんみー。
マングローブ付近ではよく見かけて…

「…ねえ。
ここには吉田さん、いないわねえ?」

…は?
吉田さん?
いかな博識の私でもちと分りかねますな。
そのお方はどこのどなたで?

「ほら、さっき会ったじゃない。
岬と展望台で…」

ああ、あの一人旅の男の人のことですね。
あの人、吉田さんっていうんですか?

「さあ」

いや、さあって…








「今名前つけた」
















「てかさ。









あの人、絶対吉田さんっていう顔してたわよ」







…そうですか。



「で、吉田さん、ここにはこないのねえ」

えー。
時々ですね。
母と話していると、












グレイかなんかと話している気分になります












つまり未知との遭遇。
しかしこうして戸惑う自分も、紛れもなくこの人の血を引いている訳であります。
還暦過ぎたころの自分が楽しみでもあり恐ろしくもある次第。

そんなこんなで つ づ く さ ー

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石垣だよおっかさん。【其の3・石垣の最北端だよおっかさん】

石垣二日目。
7時に目覚めると母は起きており、聞くと朝風呂から朝コーヒーから朝化粧から既に全て支度を済ませたという。
そして、早速大体お前は起きるが遅いのだというお小言を頂戴する。
へいへい。

んでもって、そもそもお前が起きるのが遅いのは酒の飲み過ぎの所為なのだ、というお小言も続けて頂戴する。
いやそれはちょっと待って下さいよ。
そもそも昨日1杯余計に飲んだのは母の所為でがしょが。
と言いたいのはやまやまであったが、泣く子と地頭と母(以下略)なので何も言わないことにした。
#勿論、母の知らぬうちににこっそり2杯頂いたことは棚に上げております。

やいやい言う母をさておきベランダから出て空を見たところ、やれ嬉しや、雲が多いながらも薄日が射していた。
不安定なお天気が続く春の時期ではあるが、この分だと大丈夫であろう。
今日こそは、きっと三度目の正直で「晴れた川平湾」にお目にかかれる筈だ。

さて旅の楽しみの一は朝ご飯である。
全食バイキングのメッド(これがどうもこのスタイルのホテルを好きになれぬ一因なのだが)、朝ご飯も勿論バイキングであった。
その品数は相当のもので、意外なことにも洋食と和食がバランスよく並んでいた。
が、洋食の部のパンが殆どこてこてあまあまデニッシュ系だったのがやはりあちら系のホテルという感じで、遥か昔のタヒチのクラブメッドを思い出したことであった。
なんでガイジンさんて、朝からあんな甘いもの大量に食べれるんでしょうね?

とまれ、今日は洋食にしようと思い定めた私、甘くないパン(つまり何の変哲もない食パン)にオムレツ、ソーセージにサラダなどをゲットした。
席に帰ると既に母が戻っており、ご飯におかず、納豆などを食べていた。
各々の盛りもなかなかによい。
流石高血圧の母(余り宜しくないが)、朝から健啖である。

「ほほー。母は今日は和食にしたんやね」

「何いってんの。




2回目は洋にするよ」





「…あ、2回目あるんすか。その量で」

「何いってんのこの子は。バイキングだったら当たり前でしょ」

「…はあ」

という訳で母上、食べ終わるとお言葉通りきっちり洋食を取りに行かれた。
程なくして嬉々として持ってきたものは、甘く大きなデニッシュ二つにスクランブルエッグにハムであった。
えー、ガイジンさんすみません。
朝から甘いものを好んで食べるのあなた達だけじゃありませんでした。
うちの一親等にもいましたわ。

その後、食い過ぎたー苦しい苦しい(当たり前です)と騒ぐ母を車に積み込みいざ石垣観光へと出発。
まず目指すは島の最北端、平久保崎。
石垣3度目の私も初めて訪れるスポットである。

道中は半分程がシーサイドドライブ。
助手席の母はわー、こんな海の色初めて見た!と喜ぶ喜ぶ。
そうそう、この海の色を見せたかったのですよ母上。

30分程で平久保崎に到着。

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風は強いが景色は最高。

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珊瑚礁も綺麗に透けて見える。


ここで一人旅の道中らしき男性に遭遇した。
レンタカーから降り、ひたすら写真の撮影に没頭している。

「…ねえねえ。
あんたも一人の時はあんな感じなの?」

「まあ、必然的にそうなりますね」

「へー。

ほんっっっと、





さみしいわねー」






「放っておいてください」

「男の一人旅はまだいいけど、女が一人で旅なんてねえ。
あーさみしいさみしい」

「だから放っておいてくださいってば」

あー、思えば先週の一人旅は静かでよかったわ…
などとちょっと思いつつ
次につ づ く よ

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石垣だよおっかさん。【其の2・暗闇を走る。】

さてさて。
マブヤージェットとお別れした私達二名、空港内のバスに乗り込みちっちゃなちっちゃな到着ロビーに到着した。
思えばここに来るのは半年ぶりだ。
我ながらタイムスパン短いなあ、と何かしらん感慨を新たにする。

その後、荷物を引き取ってレンタカー屋さんに拾って貰った。
そして手続き済ませ車を借りて、いざ夜中のドライブへGO!である。

前回も書いたとおり、今回の宿はクラブメッド・カビラであった。
レンタカー屋さん(市街)からは車で所要30~40分といったところであろうか。
それほど距離がある訳ではないし、特に私は今までに何度もその道を走っているので、夜とはいえさほど特別なこともあるまいとたかを括っていたのだが…

ええね。

そりゃもうね。

てげおっかなかったさー。

不肖私、こう見えても夜の運転はかなり得意な方である。
それは何故かというと、昔新潟にいたころ、何を間違えてか暗い夜道を2カ月ばかりずっと車幅灯で走っていたのである。

「新潟ってほんまに道暗いんやなー」

とぶつぶつ言いながら。
新潟の方、本当に申し訳ございませんでした。
#道自体はT中K栄さんのお陰で実に素晴らしかったのですが。

とまあそういう訳で「暗い道養成ギブス」で鍛えられていた私、石垣の夜道なんざ平気の平左さどんとこい!と思っていたのだが…
やー、なかなか手強かったです。
最初はハイビームなど使わんわ!と豪語していたが、途中からは惜しげもなく全開にさせて頂いた。
おしゃべりの母も助手席で無言になるし。
途中から地元の人らしき車に煽られるし。

でもまあ、なんとか最後には生きてホテルに辿り着いたのであった。めでたし。
ほうほうの呈でフロントで母と荷物を降ろしたところ、スタッフさんに

「すみませーん、近くの駐車場満杯なんですよ。
申し訳ございませんが向こうの駐車場にお停めください」

と言われた。

えっと。
ああ、向こうの駐車場ね。
了解です。
さっき通ってきたから分ります。
でもね。

そこ、徒歩5分はかかるよね

しかも周囲は真っ暗闇である。
車を停めた私は、そこから鼻を抓まれても分らないとまではいかずともちょっとまし程度の闇の中、半泣きでうええええんと(半泣きじゃないし)小走りでホテルに走っていったのであった。

さてホテルである。
今回は母のたっての希望にてクラブメッドにした。
しかし私はあまりメッドが好きではない。
今から10年ほど前、タヒチはボラボラのメッドに宿泊したのだが、全食こってこてのビュッフェ、GOさん(スタッフ)の過度のフレンドリーさ、そして宿泊者を巻き込んでのイベントなどにほとほと疲れ果てたのであった。
ああいうの、好きな人は好きだろうが私は苦手である。

因みに、一人で旅行しているときに過度に話しかけられたりするのも苦手だ。
お店の人と積極的にコミュニケーションを取るのも得手ではない。
(無論、積極的に避けるという訳ではなく、何かしら話しかけられたら乗るけれど)
一人のときは徹底的に一人が好きだし、それが一番ラクなのだ。
だから友達少ないんだよな、私は。

閑話休題。
とまあそんな訳で私はメッドが苦手なのだが、パンフなどでなにやらよいイメージを植え付けられたらしき母上は石垣に泊まるんだったら絶対メッド!と譲らなかった。
前回も書いたとおり、今回の旅行は母上へのサービスでもあるのであーはいはいと了承しておいた。
しかし、最初から夢(高級リゾート?)を壊してはなんなので、どのような仕組であるかは言わずにおいた。

で、ホテル到着時である。
荷物と共に取り残された母は、いきなりとつくにのGOさんに英語で話しかけられるわ、陽気な熱烈歓迎を受けるわで大変戸惑っていたらしい。
ははは、吃驚しただろう。

チェックインの際も、担当GOさんに

「ぴこら様、ようこそお越しくださいました!」

「ようこそお越しくださいました!」←そこらへんにいたGO全員

と某居酒屋チェーン的ノリで絶叫され、ドン引きしていた可哀想な母であった。

そんな訳で母の落ち着いた大人の高級リゾートという夢はしょっぱなから無残にも打ち砕かれたのであったが、部屋や施設自体は思っていたより(失礼)なかなかよかった。

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部屋。
複雑な色の間接照明故WBがおかしいのはご寛恕あれ。
ベッドカバーがミンサー柄なのは琉球チックである。

ときに、このホテルに到着したのは夜の9時過ぎだったのだが、その時には既にここでの晩御飯タイムは終了していた。
しかし、クラブメッドはオールインクルーシブ、つまりご飯も飲み物もアルコールも(!)全て込みなので、晩御飯が食べられないというのは非常に損である。
なので前もってご飯を用意しておいてくださいねとお願いしておいたのであった。
それがこれである。

Dsc_0016s

上にヨーグルト乗ってるし。
サラダにフルーツが4パーティーション中2つ占めてるし。
朝食ですか?

と思ったけど、頂けるものはありがたく頂くというのがぴこら家の家訓なので、母と二人ありがたく頂戴した。
夜中のご飯だったし、屹度ヘルシーにっていう配慮だったんだね!
うんうん。

しかし、ヘルシーならざる私は先ほど担当GOさんより耳より情報をゲットしていた。
曰く、バー(部屋から徒歩三分)ではアルコールが飲み放題で、ビールは部屋に持ち帰りできるそうなのである。
じゃあ一杯ひっかけてこよう、と部屋を出かけた私に母がこう言った。

「あのさ、私今からお風呂入るから。







風呂上がりのビール、貰ってきておいて」









「…わかりました」

泣く子と地頭と母には勝てぬというのがぴこら家の家訓なので(もうええわ)、粛々と言いつけに従うことにした。

バーに行くと、ショーの後らしく皆陽気に飲み交わしていた。
母は長風呂だし、ちょっとここで頂いていこうっと。
ライトアップされたムードたっぷりのプールが見える席に陣取り、まずは生ビールをぷっはーと煽った。
いやー、思えば長い一日だった。
ほぼ移動オンリーだったけど、マブヤージェットだのおっかない夜道だの、色々面白いことてんこ盛りだったわな。
いや楽しかった楽しかった。
お疲れ!私。

…あら。
もうビールがないわ。
まだ母はお風呂だろうし、なんてったってタダだし(乞食根性)もう一杯頂こうかしらん。
ぷっはー。
あー、極楽極楽。

…あら。
またビールがなくなっちゃったわ。
ここのビール、随分盛りが悪いのね。
(これは本当)
でも流石にこれ以上母を待たすのはなんだから、そろそろ持ち帰ろうっと。
おにーさんおにーさん。
ビール持ち帰り用で下さいな。





2杯ね。





#当たり前でやんす。

ビール2杯を手にそろそろと帰ったところ、母は既にお風呂からあがっていた。

「あんた、随分遅かったやないの」

「ん?んなことはないよ。
(にこにこ)
はい、ビールどうぞ」

「あー。






もう眠いから要らない」






「…え」


「それにもう歯も磨いちゃったし。
あんた飲みなさいよ。どうせ飲むでしょ」

「は、はあ…」

という訳で、結局私は図らずも(ええ、図らずも!)ビールを4杯飲む羽目になったのであった。
ああ、えらい目にあった。ひどいひどい。

という訳で長い長い1日目は終了した。
明日はいよいよ石垣島観光である。

つ づ く さ ー

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