きのう何食べた?
最近、この漫画に嵌っている。
主人公はアラフォー世代のゲイカップル。
と、その設定だけ聞けばキワモノかと思われるやもしれないが、
話の核は題名の通り「食事」なのである。
カップルの片割れの弁護士・筧(43)はお料理が得意である。
とはいっても、彼の料理は所謂「男の料理」にありがちな豪快で贅沢な食材使いまくり、
且つ出汁はカツオと昆布でばっちりとらねば!
とかいうこだわりぬいたものとは一線を画する。
彼は食事を作る際、あくまで二人分の食費を月25000円に収まるように計算しつくす。
そのために、仕事帰りにスーパーで特売の食材を使ったり、食材の使い回しを細やかに考えたり、ほんだしや白だし活用しまくったりと当に日常、且つ地に足がついた料理に徹するのである。
#そこまで倹約する理由が、
「ゲイは子供もいないし、老後に備えねばならない」
というのがまた切実で涙を誘うのであるが…
##いや、人のことをいえねえな。
とまれ。
そんな彼が作る夕飯メニューの数々は、久しぶりに料理を作らざるを得なくなった私には非常に参考になった。
例えばセロリの使い回し方法、一味加えたポテトサラダの作り方などなど。
ああ、食事の支度なんて面倒だわと鬱になっていた私に、夕飯一食分を作る際の手際の組み立てを考える面白さ、ひいてはパズルの如く食材の繰り回しをシュミレーションする面白さを改めて教えてくれたのはこの漫画である。
願わくば、この漫画のレシピ集なんか出してくれると嬉しい。
それも、献立一つ一つのレシピではなく、夕食一回分のモデルケースが春夏秋冬季節ごとに分けられているともっと嬉しい。
兎にも角にも、この漫画で当分は料理へのモチベーションを上げていこうと思っている。
漫画如きでモチベーションが上がるなんぞやっすい人間だこと、と我ながら思わなくもないけれど、せいぜいそうやって自分を騙していこうと思っている次第である。
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