緊急避難の違法性は阻却されるのです。
こんばんわ、本日はめでたく、またやっとのことで阪神が勝ちましたが気分的には何故か激しく欝なぴこらです。
…
すいません、マクラの話書く気力もないです。
なのでとっとと本題いきます。
先週末に見に行って、このブログでも散々ネタにしている今話題の(多分)映画「チャーリーとチョコレート工場」。
さてはて世間の評判はどうなのであろうか。
かなり興味があったので、映画を鑑賞して後、ネット上のレビューを幾つか見てみた。
概ね好評であったが、映画内のとあるストーリーに対しての批判的意見がかなり多く見受けられた。
実は、その点私も少しひっかかっていたので今日はそのお話をしようと思う。
(注;以下激しくネタバレです。ネタバレ嫌な方は見ないでね)
今日のネタをお分かり頂くには、まずストーリー前半のあらましをお話せねばならない。
チャーリー一家(父方じいちゃんばあちゃん、母方じいちゃんばあちゃん→4人とも寝たきり老人、お父さんにお母さん、チャーリー)は赤貧洗うが如しの生活をしていた。
チャーリーは(小さな男の子のご多聞に漏れず)チョコ大好きなのだが哀しいかな、彼がチョコにありつけるのは誕生日だけ、しかも1枚だけだったのである。
そんな彼にはひどく酷なことではあったが、チャーリーの住む街には世界一有名なチョコレート工場があり、毎日蕩けそうなよい匂いを放っていたのであった。
ある日。
このチョコレート工場(なんと、巨大な工場にも関わらず従業員の出入りする姿も見られず、内部は全くの謎に包まれているのだ)のオーナーのウォンカ氏が驚くべき発表を行った。
この、謎に満ちた工場に5人の子供を招待するというのだ。
条件は、ウォンカ・チョコに隠された5枚の金色のチケットを手に入れること。
その日から、ウォンカ・チョコを巡るエクストラヴァカンツァは始まった。
裕福な子供や大食らいの子供達によって次々と当てられていくチケット。
我らがチャーリーも年に一度の誕生日チョコに全てを賭けるも、当然ながらそのチョコにはチケットは入っていなかった。
そんなある日、チャーリーはジョーじいさん((確か)父方のじいさん)にそっと呼び出された。
ジョーじいさんは僅かのへそくりをはたいて、チャーリーにチョコを買ってくるように言いつけたのである。
「チャーリーや、これはわしとお前、2人だけの秘密だからな」
喜び勇んでチョコを買ってくるチャーリー。
そのチョコを2人してどきどきして開けると…
…
残念無念、やはりチケットは入っていなかった。
その後、遂にチケットは4枚までが見つかり、残るはただ1枚となった。
しかし、その頃、チャーリー家は唯一の働き手であるお父さんが失業してしまう。
一家は毎日の食べ物を用意するだけで精一杯。
とてもじゃないがチョコを買うどころの話ではなくなった。
そんなある日。
下校途中のチャーリーの目にあるものが止まった。
それは何あろう、雪に埋もれた(設定季節は冬である)紙幣ではないか!
彼はそれを拾い上げると、一目散にお菓子屋さんに向かう。
「ウォンカの特製チョコください!」
「あいよ」
でっぷり太った店のおじさんにチョコを手渡され、いざ食べんと包み紙を開けてみると、
…そこには、金色のチケットが入っていたのであった。
とまあ、映画ではこういったストーリーだったのだが。
これを受けて、映画のレビューには次のような意見が多々見受けられた。
「拾ったお金でチケット当てるなんてどうかと思います」
「要はネコババでしょ?」
「ジョーじいさんのへそくりで買ったチョコで当ててればよかったのに」
はいはい。
確かに、映画だけを見ていたらそう思いますよね。
私もそう思った。
しかし、あれは何が悪いって、ストーリーを端折りすぎた映画が悪いのだ。
原作では決してチャーリーが悪いわけではない。
では、上ストーリーが原作では如何に語られていたのか。
それを今日はお話しようと思う。
原作のお話は以下のとおりである。
チャーリー一家はお父さんの失業により文字通りの危機に追い詰められた。
朝食は小さなパン一切れ。
昼食も、どうかするとゆでたジャガイモが半分だけ。
目に見えて、一家はじわじわ餓え始めた。
中でも一番酷い目にあったのは、育ち盛りのチャーリーである。
彼なりに知恵をふり絞って、学校に行ってもなるべく体力を使わないように余裕を持って家を出たり(間に合うようにと走らなくってすみますしね)、休み時間になってもじっとしていたりと涙ぐましい努力をしていたものの、それでもやっぱりおなかはすくのである。
日増しに彼は骸骨のように痩せ細っていった。
そんなある日。
彼がふらふらと下校していたとき、ふと目にとまったものは何あろう、雪に埋もれた半クラウン銀貨であった。
…とにかく。
とにかく、食べるものを買おう。
銀貨を掴んだ彼の目に飛び込んできたのは雑貨屋さん。
そうだ。
とりあえず、板チョコを1枚買おう。そして、とにかくそれを食べよう。
そして、おつりはお家に持って帰ってみんなお母さんにあげるんだ。
お店に飛び込んだチャーリーは、無我夢中でウォンカの板チョコを手に取る。
そして、かぶりつく。
ああ、なんておいしんだろう!
瞬く間に1枚食べ終えた彼の目に映ったのはおつりの6ペンス銀貨4枚。
…もう、あと6ペンス。
もうあと6ペンス使って板チョコもう一つ食べてもいいよね…
そして、えいやっと2枚目のチョコを買ってしまう。
1枚目と同様、無心でびりっと包み紙を破った時に出てきたのが、
…そう、件の金色チケットであった。
…というのが原作のストーリーなんである。
ここでのポイントは2点。
1.チャーリーはお金を拾ったとき、とにかく餓えてふらふらで死にそうであった
2.そのお金でチョコを贖ったとき、彼の念頭には金色のチケットのことなど微塵もなかった
ま、2はともかく、1の理由により、彼には緊急避難が成立するのではないか、
と愚考するのである。
#実際の緊急避難はもっとずっと条件が厳しいんだけど、ま、そこんとこは「お話」だからいいんじゃないでしょうか。
という訳で、緊急避難が成立したら違法性が阻却されるので、レビュラー諸氏も、或いは原作をお読みになったらお金を拾ってチョコを買ったチャーリーを許してくれるんじゃないかなあ、と思った次第である。
因みに、チャーリーがうんと年端もいかない少年であったら仮に緊急避難が成立せず違法性が阻却されなくても、責任能力がないことにより責任阻却されるんじゃなかろうか。
とも思われる。
以上、なんだか訳が分からなくなってきましたが、とにかく何が言いたいかといいますと、
「まあ固いこと言わんで、お話はお話として楽しもうや」
ということです。ちゃんちゃん。
#お前が一番固いこと言うとるやろが、とかいう突っ込みはしないでください。
##でも、筆者は法律を離れて数年たちますので、(かつ今現在酔ってますので)あるいは何かヘンなこと言っているやもしれません。
尤もらしいこといってますけど、あまり信用なさいませぬように。
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